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のんびり気ままなBL小説中心の読書記録。

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「雪が降る」/藤原伊織

藤原伊織「雪が降る」 講談社文庫

雪が降る (講談社文庫)雪が降る (講談社文庫)
藤原 伊織

講談社 2001-06-15
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お気に入り度 ハート 薄ぴんくハート ちょっと薄ぴんくハート ぴんくハート 濃いぴんくハート 赤


この著者の作品を読むのは2冊目。
乱歩賞&直木賞を受賞した「テロリストのパラソル」がよかったから他にも読みたいと思ったのだけれど…。
これがすごくよかった!

6編を収録した短編集。
どれもタイプの違う話なのだが、共通するのは静謐な空気の中のせつなさと狂気や残酷さ。
会話が非常に巧みなので面白く読めるのだが、それだけではないのがすごいところ。
特に表題作が私は大好きである。
亡くなってしまったのがとても残念でならない。


以下、感想。




「台風」

殺人未遂事件を目の当たりにした主人公が、過去に経験した殺人を思い出すというもの。
終始淡々と書かれているのは藤原さんの文章の特徴だと思う。
静かに凪いだ水面のようである。
それがすごく効果的だったように思う。
静寂の中の狂気がよりいっそう際立って感じられる。

面白かったけれど、私の好みではないので一度読んだきりあまりページを開いていない。


「雪が降る」

ある企業を舞台にした友情と恋愛の話…だと私は思う。
主人公・志村と同期で出世した高橋、高橋とかつて争った彼の妻とのせつなくもあたたかいとてもロマンチックな話。

これだけ何度も繰り返し読んでしまうのだが、そのたびに感動している。


「銀の塩」

「テロリストのパラソル」の島村の昔の話。
どのくらい「テロリスト~」より前なのかは分からないが、少なくともバーテンダーはやっていない。

同じアパートの住人でオーバーステイしているバングラデシュ人の青年に誘われ夏の軽井沢へ。
その青年の恋と知らずに関わってしまったある犯罪。
オーバーステイ自体罪なのだが、夢を持つ純朴な青年のため、島村は彼が関わった事件を明らかにする。

印刷所で働いているとはいえ、そんな難しそうな新聞の内容を咀嚼している島村の記憶力と理解力。
そして観察力と推理力はさすがである。
短い話だが、島村が優れた頭脳を持つ人物であるのかがよくわかる。

島村の推理だけでなく、青年の恋のオチもよかった。ありゃりゃ。そうきたか!


「トマト」

一番短くて、一番謎。
なのに一番ユーモアに溢れていて、印象深い。


「紅の樹」

ハードボイルドなやくざもの。
若頭・遠山がお気に入り。

主人公が半人前塗装工なのであるが、様々な人が住んでいるマンションではトラブルもあるんだなぁと。
主人公が守ろうとしたものは守ることができたけれど、彼は死んでしまう。
でも幸せだっただろうな。最後の最後に自分の生を意味のあるものにできたのだから。


「ダリアの夏」

個人的に「台風」と同じくくり。
静かな日常の中の狂気。

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