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のんびり気ままなBL小説中心の読書記録。

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「黄泉への風穴」

桑原水菜 ill.浜田翔子 コバルト文庫
「炎の蜃気楼13 黄泉への風穴〈前編〉」
「炎の蜃気楼14 黄泉への風穴〈後編〉」


  

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「わだつみの楊貴妃」からおよそ二年後、湘南・江ノ島が主な舞台。

高耶は未だ直江の死から逃避し、小太郎を直江と思い込んだまま。
その無理矢理な逃避が高耶の精神を徐々に乱していき、力のコントロールが安定しない。
とても痛々しい高耶の姿になかなか読み進められず…。



ちなみに今回の怨将たちはまったく知らない人たちばかりだった。
だから彼らに関してはほとんど何も思わなかったんだけれど、三浦義意が里見に懐柔されていくあたりは、やっぱり戦国時代の将、強く大きくなりたいと思うのは仕方ないのかなぁと考えながら読んだ。
高耶を闇戦国にとられて癇癪起こしてる譲の気持ちはよくわかるし。

冥界上杉軍には、高耶を北条の大将にしたい小太郎が。
高耶のためにとせっせと直江の振りをしている。
服、仕草、口調…でもどんなに成りすまそうとしても、高耶はもっと根本的なところで“違う”とわかってしまうから、つらくて仕方がない。

小太郎の高耶に対する感情がとても気になる。
本人は、人間らしい感情を必要としない環境で情緒などまったくなく生きてきた所為か、自分が抱く感情が何かわかっていないらしい。
明らかに高耶に対して、北条とは関係のない特別な感情を抱いているように見えるし、直江をとても羨ましがっている。
小太郎は決して他人になることはできないのに、高耶を理解できず、直江になることができずに混乱しているのだ。
あんまり好きな人ではないけど、不幸にはなってほしくないなぁ…

「直江」ではない直江(=小太郎)にイライラし、精神的にも力も不安定でぼろぼろな高耶の前に、開崎という男が現れる。
直江らしい行動、直江らしい言葉、直江(=小太郎)より「直江」らしい彼に監禁されて慰められるのである。
理屈ではない心で、直江であると認識したのはいいけれど、思い込みが解消されたわけではない。
やっぱり痛々しくて読んでられない…

問題の直江氏は一体どうしたのだろう…
どうやら開崎という人物に霊波同調して利用しているらしい。
今まで卑屈になってあれやこれやぐだぐだ考えていたのが、すっきり自分の将来図を描いて目標を持っているらしく、落ち着きを見せているのがちょっと残念。

直江氏が呼ぶ「景虎様」と「高耶さん」の違い。
意識してか無意識なのか、違いがあるだろうとは思う。
高耶は以前、闇戦国に関わる前の「仰木高耶」と400年夜叉衆の総大将をしてきた「上杉景虎」でだいぶ悩んでいたし。
さくさく読んでしまって、じっくり読み取ろうとしなかったのがちょっと悔しい。



20.5巻「砂漠殉教」のなかの「十八歳の早春賦」も読んだ。
12巻と13巻の間の話で、譲が主人公。
いつの間にかぱったり姿を見せない沙織も。

卒業式の話である。
留年した高耶はもちろん卒業できない。
彼なりに、地元でいろいろ悪く噂されるのに辟易して(自業自得なんだが)、夜の学校で譲と出くわすのである。

譲の葛藤は面白かった。
普通に18歳の自分と、すでに400年生きてきた高耶では確かに違う。
譲の言い分は我が儘かもしれないけれど、確かにその通りだと思う。
過ぎた時間は絶対に戻らないし、その“時”はあとからやり直しなんて利くもんじゃない。

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