「少年舞妓・千代菊がゆく！ ないしょの婚約」/奈波はるか

奈波はるか「少年舞妓・千代菊がゆく！　ないしょの婚約」　ill.ほり恵利織　集英社コバルト文庫

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通算４４冊目。
千代菊と両思いの高校生プロ棋士・紫堂の師匠である島村棋聖の奥さん、野中さんが紫と島村棋聖の仲を疑っているというお話。

島村棋聖は将棋が命のような人。加えて不器用な面もあるようで、妻を愛しているけれど、伝えるのが下手な様子。
内弟子である紫堂とは愛とは違う強い絆があるから、野中さんが嫉妬してしまうのも無理はないのかもしれないけれど、そのとばっちりは千代菊へ。
紫堂と将来千代菊が結ばれるという約束があれば、安心できるというのである。
四人だけの秘密、ということで千代菊は口約束とはいえ婚約するのである。
一方で楡崎もあの手この手で千代菊を手に入れようと水揚げの話を持ち出したり、婚約したいと言ってきたり。
千代菊って魔性だなぁ。
一番本心が見えないのは女将であるミキのお母さんかな。
あの人は息子をどうしたいんだろう…。
酔った勢いとはいえ、男だと納得してもらった上で嫁に行ったらいいとか。